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◆宮田村のバナナはバショウだった
宮田村北割の賓珠山真慶寺の駐車場脇には30本以上のバナナ様の植物が立っている。ご住職は台湾バナナと言っていた。しっかり調べてみると中国原産のバショウ(芭蕉)だった。 今年は地球温暖化の影響か、とりわけ夏の猛暑が続いた。11月15日に赤尾義道住峨からバナナの花が咲いたとのご連絡をいただいた。観察してみると蕃が付いているのが2本あった。一番成長していたのは高さ3mほどのところから出た花茎に3段のバナナ様の房ができ、最も大きなバナナは4.5cmほどに成長していた。2つの雄花群が開花中で、その先端には15cmほどのつぼみ(バナナハート)が付いていた(図1) ご住職によると90年ほど前に春日政浩さんの曽祖父が台湾から船で持ってきて植え、それを伊藤源之丞さん宅に株分けをし、40年ほど前にそこからお寺に株分けをしてもらったらしい。これまでずっと台湾バナナと思って育ててきた。冬には落ち葉やもみ殻を掛けたりして大事に育ててきたが、真慶寺で花が咲いたのは初めてのようである。 熱帯ではバナナの葉は料理を盛り付ける容器になるし、雷や花も食用となっている。11月13、14日と強い霜に当たっているので、葉は黒くなってまもなく成長が止まるであろうと思ったが、何回も霜に当たったのに11月末になっても青い葉が残っていた。霜に当たっても生存しているバナナの報告はどこにもない。また、開花時の芭の色は濃い紫色でなく、黄色っぽい点もバショウである(図1)。 11月29日にバナナ様の果実を4個ほど採集して、縦横に切断してみた(図2)。黒くはないが明らかに種子様のものが見られたので、バナナではなくバショウとしたい。一般にバナナには種子はない。バショウの学名はMusa basjooである。 |